変化を楽しむ? エージングの謎

リビングと籠り部屋の大体の音が決まった状態で暫く鳴らしてましたが、
何でしょう。。。。

日に日に音が変わる変わる。

装置のエージングの話ではありません。
ここ数ヶ月で変わったのは自分の耳です。

年末に始まったオーディオ熱の再燃ですが、今でもPA稼業は細々続けてたものの、家でのリファレンスがない状態が長かった事もあり、以前なら気付いてた違いが「こまけーこたーイィんだYo!な耳」になってたみたいです。
(PAの音作りはオーディオとは真逆と言ってもいいくらい違います)

ブランク恐るべし。

特に長時間聴いてる籠り部屋のセットですが、「アラ」が見えてまいりました。
コレはマジヤバイ兆候です。
軽いノリでパンドラの箱開けちゃったのかもしれません。

ところで。。
オーディオ界隈では「エージング」と言う謎の単語が跋扈してます。
私のキライな単語の一つです。

ぶっちゃけ、負荷(使用)による疲労/劣化/老化の一過程、人間で言えば(あの忌み嫌われている)「加齢」ですよ。。。

ある程度の慣らし運転や毎回の暖機運転前後で音の変化など無いと言う話ではありません。
新品買って来てすぐの音と1日使ったあとの音では確かに違う製品もあります。
また、電源入れて暫く動かさないと調子の出ない装置もあります。

ただし。
使い始めから何週間何ヶ月とか長期間に渡って音が変化する様な機械は、ぶっちゃけ不良品か欠陥品です。
再現性が悪いのは工業製品としては失格。
そんな製品、寿命も恐ろしく短いでしょう。(壊れる以前に別の音に大変身してる?)

繰り返しになりますが、使用による変化を否定してはいません。
が、元中の人的には、自分が携わったモノで「何ヶ月もかかってエージングした」と言う話があったら「負け」だと考えてました。
理想は使い始めてすぐに安定し、寿命まで変化しないこと。(これはこれで難しいんですけどね)

また、実のところ、エージングという単語は(使い方次第では)販売や評論にとっても便利な言葉です。(時間をかけられるので、暗示も掛けやすいです。)

メーカーの営業/広報/宣伝系の人が使い出したら、眉に唾10回。大人の事情も視野に入れて読む必要があります。一番簡単なのは「エージング」に続く一文(段落)は読み飛ばします。
メーカーでもハードウエアの技術者はまず使わない筈ですが、もし大真面目に1週間以上のエージング(慣らし)を主張する様ならその機械は避けた方が無難です。
(なお、時/分単位の話ならプリヒート/暖機運転なので、その場合は親切な助言です。)