見せてもらおうか、電流出力型DACの実力とやらを。

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わが家の現役の音源(NWプレーヤーとDAC2つの都合3つ)は、旭化成とシーラスロジックのバリューゾーンDACチップだったりします。加えて、MacのS/PDIF出力の制限もあり、 DACチップは192kHzサンプリングに対応してるのに、96kHzまでしか使えない。

別に不満があるわけでもないのですが、おんなじのだけでもつまらんなー。というのと、192kHzも使ってみたいな。
と言うわけで、USBのDDCアドバンスドセグメントDACチップ搭載のDACを購入。

DACはキット組もうかと思ってたんですが、ちょうど売り出されてたのと192kHz対応のUSB入力もあるので、DDCとの比較も出来そうだな〜ということでこちらをチョイス。
買ってきた直後は思ったほどの違いないかな〜と感じてましたが、DDCが(売り文句的に)低ジッタのTCXO使ってるというのもあり、安定させるのに3日くらい通電させておいたら、だいぶ違いが出て(分かって)きました。

まず、DDC。
後段のDACにも依ると思いますが、ウチの安物DAC使ってる限りは、これなしには戻れません。
MacのS/PDIF出力はしっかりしてる部類だと思うのですが、DDC入れた方がより自然に聞こえます。
DACの音の傾向は変わらないのですが、ピッチが決まってるというか、楽器がよりその楽器らしく聞こえ、音場の奥行き感が増します。

一方DACは、激安DACの3倍強と言う価格差程の違いがないような。。
オペアンプ替えられると言うので中あけてみてびっくり。
使われているDACチップはPCM1798という電流出力型なのでI/V変換が必要で、変換回路はオペアンプで構成してるのですが、これが交換できない。
交換できるのはその後のラインバッファ(差動-シングル変換)とヘッドフォンアンプ部。
交換可能な方には定番(OPA2604とNE5532)が入ってるのですが、I/V変換回路にはNJM4580
のSSOPサイズ(0.65mmピッチ)が使われています。
4580自体は悪い石ではありませんがI/Vに使ちゃうんだ?というのと、SSOPなので、剥がして別なものに替えようにもI/Vの定番オペアンプにSSOPサイズがないのでなんとも出来ない。
あと、ケミコンをいっぱい使ってるのですが、全部いわゆる「標準グレード」品です。

で、ケミコンは全交換することに。
電源ライン用の470μFはOSコン、サイズ的にどうしても大きくできない10μFをニチコンFGに、それ以外は全部ニチコンKZにしました。ただし、10μFはKZに10μFがないので33μFにしたのと、出力カップリングは47μFを100μFに増量。I/Vのオペアンプはコンデンサーの効果を確認後に考えることにしました。

交換ですが、まず、KZにするだけで相当無茶してます。w
ただでさえKZは同じ定格のケミコンからするとバカでかいのに、10μFを33μFで置き換えたものだから、ギッチギチです。
おかげでフタが閉まらなくなったので、アルミ板買ってきてフタにしましょう(これはまだ作業中)
あと、この基板、なぜだか分からないほど半田がとれ(融け)ません。追い半田載せてシュッ太郎でじっくり熱掛けて吸ってやっとです。付けるときも普通370°Cあれば充分なのに、最高の500°Cをゆっくり掛けてやっとランドに半田が回りました。(このため、I/Vオペアンプの交換は断念)

で、激安DACはほぼ戦力外通告状態。
まず低音の出方が全然違います。サブウーファーなしでも「感じ」が出てます。
(サブウーファーのゲイン下げました。)
その他の帯域でもより「らしさ」が向上。まるで「高級品」みたいです。(笑)

もうしばらく使い込んで改めて評価したいと思います。